塩尻農園
塩尻一馬さん・優子さん
「農家は初代が入植したら2代目が基盤を作り、3代目が維持して、4代目が繁栄させるもの。今までと違うこともやっていきたい」。
そう語る一馬さんは、塩尻農園の4代目。農作業にドローンを取り入れたり、トラクターメーカーと自動運転機能について情報交換をしたりと、最先端の技術に目を向けています。
さらに毎年、作物の生育状況や気象情報をしっかりと分析。冬のうちに家族と「植え付け会議」を開き、作業量も考えながら作物ごとに栽培面積を調整するなど、年間を通して理論的に生産計画を進めるのは、21世紀の農業者ならでは。「農業に必要なのは計算による確率の見極め。そして運」と笑います。
高校時代、馴染み深い農業を将来の進路に選んで深川市の拓殖大学へ進学し、さらにアメリカのオレゴン州で研鑽を積んだ一馬さん。その経験から農業の奥深さを実感し、さらに、まちの基幹産業の一員として、地域を盛り上げたいとも話します。
仕事の効率を上げて時間に余裕ができた分、新たな取り組みにも挑戦。昨年は全国の農家や漁師と消費者を結ぶオンラインマーケットに参加。町内では農協青年部の直販イベント「軽トラ市」の初開催に力を尽くしました。普段は採れたての野菜を直接手渡しする機会がない地元の人たちに「来年もやって」「年に何回でも歓迎するよ」と喜ばれ、やりがいを感じたという一馬さん。その瞳には、農業の明るい未来が映されているようです。
塩尻農園 塩尻一馬さん・優子さん
東京で会社員生活を経験した妻の優子さんは、消費者視点の販売戦略立案にも協力します。ご夫婦の目標は、糖度の高い自慢のスイカの知名度を上げること。ふるさと納税の「お礼の品」としても全国に届けられています。
主な栽培作物:スイカ、スイートコーン、じゃがいも、麦、ビート